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SNSのアカウントを作成して。

某実名制SNSを使うことになった。
君と連絡をとるのに必要だから、と言われるがままにアカウントを作成した。
積極的に活用するつもりはないので、最低限の情報を入力して、放置している。

すると、いつのまにか通知が届いていた。なんだろうと思って開いてみると、トモダチの名前が出ていた。
ナントカさんから友達申請が来ています、みたいなやつ。

インターネットってすごいな、と思った。
同時に、ちょっとキモチワルイな、と思った。

自分からそのトモダチにアカウントを作成したことを報告したわけでもないのに、わずか数日で特定された。
そのSNSが開発したアルゴリズムを使った、そのユーザに関連性が高そうな人を表示する機能のおかげ。詳しいことはわからないけど、Amazonでモノを買うときに関連商品が表示されるのと似た仕組みなんだと思う。

つながるのがモノだったら便利だと思うのに、人だったら気味悪さを感じた。
その事実が、どことなくおもしろい。


で、これはあくまで一企業が運営するサービスである。それにも関わらず、連絡手段がそれしかない相手がたくさんいる。つまり、その企業の動向次第で、その相手との連絡手段が絶たれる。
このことに恐ろしさを感じた。ちなみに自分が真っ先に思い浮かべたのは、緑のアイコンのアレ。

当初はチャットと音声通話ができるくらいの簡素なツールだったのに、いつのまにか動くスタンプや送金機能、ゲームと関連した機能なんかが追加されて、盛りだくさんになっている。その機能はいらない、と自分が思っても、除く手段はない。

そういう機能に対して喜ぶ人はたくさんいるんだろうな、とは思う。企業だって慈善事業ではないので、収入源は必要なんだろうし。ただ、運営する企業の方針に背くことができなくなりつつある現状が、苦痛に感じる。簡単な連絡ができればそれでいいのに、と思ったとしても、ごちゃごちゃした多くの機能が一緒についてくる。

現状、緑のアイコンのアレは多くの人にとって最も手軽な連絡手段で、それなしでは生活が不便になる人が少なくない。自分がそれを使いたくないと言っても、君がよくても私が困るからやめて、なんて引き止められる。


自分の生活は大企業の手の上で転がされてるんだな、と思った。めんどくさいなあ。