スキップしてメイン コンテンツに移動

苦しまずに英語を習得する。

趣味の分野のWikipediaとかYouTubeを眺めたらいいんじゃないかな。

先週末、TOEFLとTOEICを受験した。
ひとつに週末で両方を受験するのは頭が悪い人がすることだと思うのでやめたほうがいいと思う。付け焼き刃の英語力で点数を測るのはどうかと思う、なんて御託を並べて全く準備をせずに臨んだけど、それはいつも通り。

TOEFLはリスニングの途中でトイレに行きたくなるからいけない。あとおなかがすくし、リーディングの最初から全力で集中するとリスニングの終盤で集中が切れる。スピーキングとライティングはなんとなく楽にこなせたような気がしたけど、なんだかんだで一年前とスコアは変わらない気がする。
TOEICは英語のテストというより反射神経のテストという印象を持っている。ぼーっとしていたら出題が終わってるから、Part2が一番苦手。最後に受験した時から出題形式が改定されたと言われていたから少し気にしながら解いていたけど、あまり違いがわからなかった。事前にきちんと対策していたらわかるんだろう。

ありがたいことに自分は各所で英語ができるという評価をいただいていて、留学に行ったと言えば、英語ペラペラなんでしょ?と返ってくる。最近ではペラペラってどれくらいを指すだろうな、たぶん訊いている側もそれほど強い興味はないんだろうな、と思いながら返事をしていることが多い。日常生活では大きく不自由しないくらいですね、と答えている。

その流れで、どうやって英語を身に着けたのかと問われることが多い。
先程の試験に対する意識からも見て取れるように、自分は真面目に勉強をするタイプの人間ではない。少なくとも英語に関しては、たとえば単語帳をぶん回すような明示的な努力をした記憶がない。だから、この質問にはうまく答えられない。どうやったんでしょうね、と返すわけにもいかないので本当に困ってしまう。
自分の意識としては、自身の英語力が一生懸命努力して勝ち取った能力だという印象は全くない。日本語が使えるなら英語が使えたっていいだろう、くらいの認識。絵を描くとか、歌うとか、そういった人より秀でて見える能力が、自分にとっては語学力だったんだろうと思っている。

それでもなにか秘訣があるんだろう、もったいぶらずに教えろ、とあんまりしつこいので、一度考えてみることにした。

インターネットで英語の情報をすぐに漁ろうとする。
これが周りの人と一番違うことなのかなと思う。とはいえ、優秀なエンジニアの人達は英語でつらつらと書きものをしてたりするし、これはみんなやってることではないのか、と思い始めると自信は揺らぐ。それでも、これくらいのことしか心当たりがない。

自分がよく眺めているのはxdaというAndroid関連の掲示板。あと、いわゆる中華ガジェットと呼ばれる部類のものが好きなので、よくYouTubeのレビュー動画を見る。物好きは世界中にいるらしく、いろんな国の人の英語が聞ける。他には、パソコンを使っていてトラブルに見舞われることが多いから、その原因と対策を調べるのに検索窓に英単語を放り込むことが多い。
これらは英語の勉強のために頑張ってやっているというよりは、単にインターネットに転がっている情報が日本語より英語のほうが圧倒的に量が多いから。どうでもいいけど、Microsoftの日本語版サポートページは自社の機械翻訳を使っているそうだけど、たまに書かれている内容が理解できないときがあって、そういうときに翻訳を外すとわかりやすいことがある。

もうちょっと多くの人に理解されそうな例では、自分が好きな分野のWikipediaの記事を眺めると楽しいんじゃないかと思う。どのジャンルの記事もそれなりに揃っていてとっつきやすそうだし、関連リンクをいろいろ踏んだら自然とたくさん読めそう。
馴染みの薄い単語も趣味関連のものなら頭に入れる気になりやすいだろうし、副詞なんかはいちいち意味を調べなくても文意は理解できる。日本語でも難しい語彙や知らない言葉は飛ばして読むことが多いし、それでもあまり困らない。本当にダメそうなら検索をかければすぐにわかる。自分はパソコンのChromeでGoogle Dictionaryという拡張機能にショートカットキーを割り当てて使っている。ところで、このリンクを引っ張ってくるとき、"chrome extensions hotkeys"と検索したら日本語のページが出てこなくて検索し直した。どうやら本当に意識することなくやっているらしい。
[Chrome]拡張機能はショートカットで! そのやり方を紹介 - ヨッセンス

また、YouTubeはボタンひとつで字幕を出せるのが便利。YouTubeの字幕には2種類あって、動画投稿者が用意しているものと、音声認識による自動生成。前者が正確な字幕なのは当然として、後者も驚くほど精度が高い。特に英語の場合にそれを実感できる。ついでに必要に応じて再生速度が調整できるのもよい。

動画サイトで言えば、たとえばTEDがよく優秀な英語教材に挙げられている。無料でとんでもないクオリティの内容の動画が見られてすごいとは思うけど、自分の場合は日常的にTEDを開いて、興味深そうな動画を探して鑑賞することはまずしない。
普段から開くことが多いYouTubeであれば、ついでに見てみるか、という軽い気持ちで触れるし、適当に英単語を打ち込んだらGoogleの検索結果にリンクが出てくるから辿り着きやすい。

あとは、ふとした瞬間に単語を調べられる環境があればいいのかも。これは自分が気になったことをすぐに検索する質だからかもしれない。たとえば、試験の受験票を読んでいるときに協会って英語でなんだったかなと思ったとして、すぐに調べられる環境があれば調べる気になる。
自分は英辞郎のDVD-ROMのデータをパソコンやスマホに取り込んでいるけど、そもそも現代ならネット環境があれば困らないし、AppleのOSを使っているならばポップアップ辞書が便利。自分はWindowsでPDIC、AndroidではMonodictというアプリを使っている。このあたりの付加価値を価格の一部として考慮できるなら、Appleのハードウェアはそんなに割高ではないと思えてくる。

基本的にそれほど関心の強くない分野で英語に触れようとしても苦痛というか、そもそも面倒でやろうとしない。少なくとも自分は母語でも積極的にかかわらないような内容をわざわざ他言語で知ろうとすることはない。
そんな自分でもいつの間にか英語が使えるようになっているので、自分より熱を持って習得しようと思う人だったらできると思う。

ぜひ成し遂げてほしい。